どこから来たのか
ビーズが作られているところは・・・
熱帯ジャワ(インドネシア)の工房で作られました⇒動画を見る
ジャワ島にある取引先とんぼ玉ビーズ工房でのランプワークでの製作風景です。一見粗末なつくりの工房ですが、熱帯の太陽を遮るだけでなくバーナーの熱を逃がして快適に働けるための換気機能に優れた構造です。ジャワのとんぼ玉のほとんどはこのような環境で一つ一つ手作りで地道に生産されますので、特にサイズ・形状の微妙なばらつきが生じます。以前、ジャワのとんぼ玉のサンプルを持って中国のビーズメーカーに見せたことがあるのですが、「中国でこんなものを作ったら、不良品だといわれる。精密な製品を世界に送り出す日本人がなぜこんなものを作りたいのか。」と言われたことがありますが、この不揃いなところが好きな人もいると説明してもなかなか納得してくれません。このジャワのビーズ工房の社長はもともと画像のような仕事をしていたビーズ生産の職人ですので、いまでも特注品の試作をお願いするとあっという間にご自身で作り上げて見せてくださいます。
インドのビーズ事情
私の知る限り、いわゆる「インドビーズ」という名前に厳密な定義は存在しませんが、インドならではと思える「価値観」を強く印象付けるデザインのものが多く生産されます。デザインの細部に至るまで手の込んだ技法で生産され、サイズや色調・形状のばらつきが少なく、手作りであるにもかかわらず「きれい」な仕上がりを見せるのも他のアジア諸国の手作りガラスビーズとの大きな違いです。ただ、1デザイン(同一デザイン・同色)当たりの最低生産可能数が大きいのも特徴の一つです。以前、生産現場の取材を試みましたがなかなか案内していただけませんでした。フィリピンのウッドビーズ工房
島のホテルに迎えに来てくださった社長夫人の案内で、郊外のヤシ林の山の斜面を登っていくと少し開けたところに「工場」がありました。工場の周りにはビーズ職人が済む住居があり子供たちが元気よく走り回っています。ご覧のとおり簡単な電動工具を使って木材からの原型の切り出し~整形~穴あけ~研磨~表面処理まですべて手作業です。出来上がりは見事といわざるを得ない美しさと滑らかな感触で、無着色の素材の色調だけで完成するこのメーカーのウッドビーズは他に類例を見ません。ケニアのカズリビーズ
カズリ(Kazuri)はケニア・ナイロビにある広い敷地の工場で手作業で生産される陶器ビーズです。デンマークの会社が運営しているそうで、基本的にはデザインされ組み立てられたアクセサリーとしてのみ販売されています。Kazuriとはスワヒリ語で「小さくて美しい」といった意味だそうです。工場は作業机が整然と並び、清潔な室内で従業員が明るく作業をしています。陶器ビーズですから大きさの割に軽量なためアクセサリーには最適です。アフリカらしいおおらかなドライな感じのデザインがたいへん魅力的です。カズリビーズいろいろ
カズリビーズの多様性はご覧のとおりです。絵付けをしている人の楽しそうな様子が見て取れるような自由でおおらかなデザインです。リサイクルガラスビーズ工房~ジャワ島・インドネシア
インドネシア・ジャワのリサイクルガラスビーズ工房です。もともとが窓ガラスやビンなどのガラス製品だった廃棄ガラスを集めて、カットし整形して穴を開けてリサイクルガラスビーズを作ります。すべて簡単な機械を使った手作業です。まず、目的の大きさにカットし、グラインダーで成型します。
ドリルで穴を置けて完成です。長い形のビーズの場合は両サイドから穴を開けますので中心部分で穴が少しずれることがあります。
また、出来上がったビーズに透明感のある表面部分とすりガラスのような表面部分の両方が見られることがありますが、それはもともとが板状の廃棄ガラスだったことによります。